投稿

2014の投稿を表示しています

今年最後に観るものは

イメージ
今年最後に選んだ観るものは、 エスパス ルイ・ヴィトン・東京で開催中の[IN SITU-1]と銀座メゾンエルメスフォーラムで開催中の[逆転移]。 期せずしてどちらも韓国出身の女性アーティストによるものです。 最近アジアのアーティスト、特に韓国人アーティストの活躍がすごいと思っていましたが、この時期同時に東京で開催されるのはそんな時代の象徴でしょうか。 [IN SITU-1] MIN-JEONG SEO [逆転移] LIGYUNG かなりざっくり言ってしまうと、MIN-JEONG SEO のテーマは‘創造と破壊’ LIGYUNG のテーマは‘光’。 どちらの作品も完成度が高く、年末の慌ただしい中リュクスな空間でゆったりした時間を持てました。 [IN SITU-1] は2015年1月4日まで  ESPACES LOUIS VUITTON,Tokyo [逆転移] は2015年1月7日まで  Ginza Maison Hermēs

ミッシェル・ゴンドリーの世界一周展

イメージ
先日、東京都現代美術館で行われている〈ミッシェル・ゴンドリーの世界一周展〉に行って来ました。 ミッシェル・ゴンドリーとはフランスの映像作家で、ビョークや、ザ・ローリング・ストーンズなどのミュージックビデオ、リーバイス、GAP、コカ・コーラ、ナイキなどのテレビコマーシャルを手掛けた人で映像の世界では有名な人です。 そんな映像の魔術師が繰り出す映像は無限でどれもご機嫌、いつの間にかこちらもルンルン気分になってしまいます。 第一部の「ムービー・ファクトリー」ではカフェ、電車、レンタルビデオ屋さんなどのセットでなりきりごっこ遊びが出来るので、4~5人でワイワイ行くと楽しそう。カメラをお忘れなく。 カフェのセット 電車のセット(昼夜、都会・田舎など切り替えが出来る) ビデオ屋さん入口のセット 2015年1月4日まで。 http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/michelgondry.html

小川三知のステンドグラス

イメージ
日本のステンドグラスの草分けとも言える小川三知(1867/7/1~1928/10/24)のステンドグラスは、震災や戦災で消失したものが多いですが、現在でも公開され鑑賞できるものがいくつかあります。 そのなかでも台東区にある黒沢ビルのステンドグラスは他とは趣が異なります。 三知(さんち)は、家業の医者を継ぐ予定でしたが、弟に家業を託し美術の道に進みました。 黒沢ビルの作品は、ビル内にあった弟の「小川眼科病院」の為に作られたものです。 だからでしょうか、どの作品にも自身の趣向がにじみ出ている様に感じられます。 入口扉上部の作品   応接室の天井照明 美術学校で学んできた日本画や漆芸の知識・技術が生かされており、西洋図柄の作品とは大きく異なり一見の価値があります。 黒沢ビルでは建物や作品の保存に取り組んでおり、定期的に見学会も開催しています。   黒沢ビル

SHOZO CAFE

イメージ
予てより伺いたいと思いつつ先延ばしになり、自分は足を運んでないのに色々な方に紹介していた‘SHOZO CAFE’を訪問しました。 正確に言うと‘SHOZO ワールド’かもしれません。 1988CAFE SHOZO 場所は栃木県黒磯駅からの徒歩圏に「1988CAFE SHOZO」、「ROOMS」、「04STORE」などがあります。 ROOMS 何がすごいってシャッター街のなかでそこだけひっきりなしにお客が訪れていること、そこだけ時間が止まった様な物語の中の様な世界が展開されていること。 04STORE 黒磯に住んでいる作家から聞いた話です。 黒磯も地方過疎の始まりともいえるシャッター街となり寂しくなっていた時、住民のしょうぞうさんが空きアパートを自ら改装して珈琲屋を開いたのが始まりで、その空間が素敵だったので少しずつ人が集まり近所の空き家も改装したらまた人が集まり・・・で今に至ったそうです。 私が訪れて感じたのは、本当にいいものだけを置いている、という事です。 良質なものは良質な人を呼び、やがてそれは良質な情報となって伝わる、その循環がそこにはあるように思いました。 他にNASU SHOZO CAFEもあり、まだまだSHOZO ワールドは広がっていく様です。 http://www.shozo.co.jp/  

東京の静かなスポット

イメージ
東京にも穴場的に静かなスポットがありますね。 今日は九段の千秋文庫で行われている「江戸の風景ー町絵図を中心に」を覗いて来ました。     展示は江戸の古図と現代の地図を照らし合わせて歴史を語る切り口と、広重の浮世絵(復刻版)と古図を照らし合わせその背景を語る切り口とで構成されていました。 特に"浮世絵"を絵画としてではなく、場所と照らし合わせ語り伝えなどから検証する切り口が面白く、"浮世絵"のまた違った側面をみた思いです。 12月6日まで。 千秋文庫 http://senshu-bunko.or.jp/ 千鳥ヶ淵の紅葉は今が盛り  

岩岡純子「ヒロイン」を終えて

イメージ
岩岡純子「ヒロイン」が終了しました。 会期は11月29日(土)まででしたが会場の都合で公開できたのは26日(水)まででした。 ご迷惑をおかけした方には深くお詫び申し上げます。 今回の展示を通して、私は岩岡純子の作品の強さを改めて知る事が出来ました。 例えば搬入作業の時、箱から顔を出し始めた作品は途端に独特の妖気を放ち、設置されると同時に空気が凍るような強さで周囲を支配し始めました。それはちょっと鳥肌が立つ瞬間でした。 また作品が2階に移動した時、会場の都合で会期中に1階のスペース用に用意した作品をスポットライトのないより大きなスペース2階に移動しなければならなかったのですが、ここでも彼女の作品は強さを発揮しました。落ち着かない顔をしてたのはその日だけで、すぐに周りの空気を自分のものにしていきました。  美にこだわりがある女優さんはマイスポットを持ち歩く、と聞いたことがありますが、作品もスポットライトを上手に当てると平凡な作品が名画になったりします。 はたして作品はスポットなしでどこまでその存在感を示せるのか、私の中の秘かなテーマでしたが、今回思いがけないところでその答えを得る事が出来ました。強い作品なら十分メッセージを伝え切ること出来ると。 彼女にはこれからも思いっきりまっすぐに進んでいってもらいたいと思います。 そして私はその先にあるものをまた見たいです。

東京の消えゆく町

イメージ
先日、街歩きの会に参加して港区三田小山町を訪れました。 恥ずかしながら初めて知った町でした。 場所は地下鉄「麻布十番」の傍、江戸時代の名残を残す建物、街並みがとぎれとぎれに残り、開発されたビルの谷間に時が止まった様に存在していました。 それは私にとってはかなり衝撃的な風景でした。 出梁造りの建物、小山湯(廃業) それまで、開発って悪い事では無いと思っていました。 もちろん今でも開発=悪い事と思っている訳ではありません。 火災や地震など自然災害に耐えうるか、という問題も当然あります。 ただ、‘町’というものを簡単に消滅させていいのか、と疑問に思い始めました。長い年月を通して歴史が、住民が作り上げてきた‘町’の形を「防災だ!」と言って(もちろんそれは大事な事ですが)、変えてしまっていいのか、 もし防災、というのなら町の形を極力変えないで出来ないのか…。 東京中のすべての土地で江戸時代の名残を残した町づくりなんて無理ですが、どこか一カ所ぐらいあつてもいいのでは?残す開発というものはないのか、と考えてしまいました。 もちろん住民の意見が第一なのは言うまでもありませんが・・・。

地方からのアート発信

イメージ
地方からのアート発信に興味を持ち、各地をめぐってみました。 事の発端は、東京に人が増えすぎてどこに行っても人だらけ、せっかくの休日にも息苦しさを感じて"これでいいのか?" と思った事です。 詳細は後、報告しますが、観光と現代アートはとても相性がいいと思います。 名所を巡る観光は、発達したメディアによって現地に赴かなくても臨場感と満足感を得られます。 現地で求めるのはもっとオンタイムなもの、肌で感じてワクワク出来るもの、何か発見が出来るものではないでしょうか? そんな中で名所めぐりとアートめぐりはいい感じでマッチすると思います。 ・おもしろい最先端のアートを見に地方へ出掛け、そのついでに名所を見たりガイドツアーに参加してその土地を知るもよし。 ・名所を訪れたついでに、いつもは見ない現代アートに触れるもよし。 いずれにしても地方は、アート鑑賞にはリラックスした気分で、ゆったりと臨める理想的な環境だと思います。 各地方でアートイベント、フェスタが盛んに行われつつあります。

植田正治写真美術館

イメージ
正式名称:伯耆町立写真美術館   1度は来てみたかった美術館。 理由は植田正治の作品が好きだから、建築もユニークと聞いていたから、そしてもう1つ、不便な場所にどのぐらい人が訪れているのか興味があったから。 やはり場所はかなり不便。 特急が止まる米子駅から2時間に1本の各駅停車で岸本駅下車、そこからタクシーで5分、電話で呼んで来てもらいます。 運転手さんの話ではタクシー利用者は1日に4~5組で、後はマイカー利用者が何人かいるとの事。 *正式名称の通り、1階では地元の写真団体の展示が行われていました。   商工会館と同居している民家のような岸本駅。切符は窓口で申し出て手書きしてもらいます。 高松伸による、ちょっと要塞のような建物。   内部はゆったりしており、周りの景色を上手に取り込んでいます。 窓から見える景色が植田正治の作品に重なるのは気のせいでしょうか。 彼の作品をよく理解している建物だと感じました。   入口裏手に、‘この前で写真を撮るといいですよ"という場所があります。 気が付かない人が多いので注意して下さい。 ここで写真を撮れば誰もが植田正治になれます^^。   植田正治写真美術館 http://www.japro.com/ueda/

豊島美術館

イメージ
瀬戸内海の豊島にある美術館。 建築家:西沢立衛とアーティスト:内藤礼による作品で建物ごと作品になっています。 去年は瀬戸内トリエンナーレの年だったので人で溢れかえり、 もらった整理券では帰りの船に間に合わない、と泣く泣く諦めましたが 今回は大丈夫でした。 土曜日でしたが去年の混雑はどこへやら?という穏やかさで、スムーズに入場出来ました。是非訪れて欲しい、体感して欲しい美術館なので詳細は語りません。   美術と建築の融合は当然として、造形と自然の融合は長らく私の中で答えの出ないテーマでした。 ‘雄大な自然、繊細な草花の揺らぎに勝る美は無いのではないか?そこに人の手による形が入り込む余地はあるのだろうか?’ と考え込んでいました。   この作品はまさにその問題を解決した、というか軽く飛び越えていってくれました。 造形の究極の姿と言えるかもしれません。     *豊島美術館: http://www.benesse-artsite.jp/teshima-artmuseum/

お嫁入り

イメージ
先日うちの子(作品)が、お客様の所へお嫁入りしました。 一目惚れされてのお嫁入りです。幸せな子です。 それだけで私は十分うれしいのですが、お客様から 「あの作品が家に来てから良い事が一杯ありました。」と連絡がありました。 作品に霊的な何かがあった訳ではなく、 気に入ったものを購入した。 それを毎日眺めていたら楽しくなった。 楽しく行動したから良い事がおこった。 単にその循環だったと思うのですが、こういうお声を頂いた時が ‘この仕事をやっていてよかったと思う時’その1です。 じゃあ、その2は? それはまた別の機会に^^。

道具も使いよう

イメージ
東京都写真美術館にて「佐藤時啓 光ー呼吸 そこにいる、そこにいない」(2014年5月13日~7月13日)を拝見しました。 ペンライトや手鏡を用いて人の動き(光の軌跡)を写真で表現したシリーズ ‘光ー呼吸’ は、時の経過を映し出している点を除けば、ある意味彫刻といえるのではないでしょうか。 また、その場の風景やそこに漂う空気までを撮りたいと使用した、ピンホールカメラの球体状設置と360度撮影によるシリーズ ‘Gleaning Lights' も、平面の顏をした立体、彫刻と言えるかもしれません。 一方デジダルカメラを使用した実験、 `Gleaning Lights 2' ではその場をしっかり認識させながら、どこか未来をも予感させます。 そして漂白するカメラでの試み ‘Wandering Camera 2' はもはや地球規模となり、未完と思えるこのシリーズは今後の展開が楽しみです。 彼の作品に出会ってからもう20年以上経ちますが、 コンピューターもきちんとした意志を持ち、それを成し遂げる為の道具として使うと、伝えたいイメージがきちんと伝わり、強いメッセージを放つ作品となる。 そんな事を強く感じた展示でした。

一流とは?

イメージ
ここのところ偶然、一流と言われる人の話を聞いたり、 仕事の仕方を学んだりする機会が続きました。 彼らに共通しているのは、決してブレない事。 自分の信念やルールを変えない。 そう、姑息な手を使わない。 今はパソコン上で様々なソフトを使えば、 誰でもある程度のものは作れます。 ある意味、器用な人が ‘デザイナー’ と呼ばれうる時代でしょう。 それが悪いとは言い切れないし、昔に戻るわけにもいきません。 でも、よほど用心しないと、 嫌でも入ってくる膨大な情報と溢れかえるコメントに惑わされ、 便利なツールによる画一的なデザインに甘んじ、 時代の猛烈なスピードに、喰われていってしまう。 のは確かだと思います。 *写真は資生堂ギャラリー「中村誠の資生堂」 こちらはは6月29日(日)に終了しています。

バルテュス

イメージ
「Balthus 展」を観に東京都美術館へ。 ‘20世期最後の巨匠’と言われている彼の作品は少し文学的で、象徴的。 そして作品に漂う静かな空気には、繊細な緊張感がある。 会場最後のオリジナルグッズ販売には違和感を覚えたが、 日本で、これだけそろった作品を観られる機会はそうないかもしれない。 特筆すべきは何と言っても、 作家にとって聖地ともいうべきアトリエが再現、公開されている事。 これにより彼の人となり、作品の神髄がすんなり伝わってくるように思う。 東京都美術館で6月22日まで。 http://www.tobikan.jp/ *ずいぶん前、当時の私の勤め先が奥様の個展を開催した際、 バルテュスにお会いし、ご挨拶しました。 ‘難しい方’と聞いていたのに、始終ニコニコされて 大きな体を折り曲げる様に奥様の後ろにぴったり寄り添って、 私達の会話に神経を集中されていました。 それは初個展の奥様をとても心配されている様にも、 奥様とこうしていられる幸せを噛みしめられている様にも見えました。 そう、厳しさはみじんも感じられず、 今となっては私の貴重な思い出です。

ルドルフ・シュタイナー展

イメージ
  ワタリウム美術館で開催されている「ルドルフ・シュタイナー展」を訪問しました。 シュタイナーは日本では‘シュタイナー教育’で有名ですね。 私も一時シュタイナー教育に傾倒したことがあり、いろいろな本を読んだり勉強会に参加したりしたのですが、すっと入る事もあれば、???の事もあり、なかなか手ごわいという印象を持っています。 展覧会では、彼が講義の際用いた黒板の記録(‘黒板ドローイング’)も紹介されていて、 彼の筆致をダイレクトに感じられる貴重なものでした。 しかしもともと彼の考え方には、宇宙規模というかちょっと難解なところがあるので、 予備知識なしでの理解は難しいでしょうか? またシュタイナーの建築‘ゲーテアヌム’も紹介されていました。 映像で全体像を見せてくれるので分かりやすく、合わせて紹介されていた坂口恭平さんの視点からのシュタイナー論は、リアルで新鮮でした。 関連イベントとしてマルシェが開かれているのは、よりシュタイナーの考え方を理解できるユニークな企画。 全体的に少し説明不足で、理解しにくく感じますが、 一度チケットを購入すれば、会期中何度でも入場できるのがこの美術館のいいところ。 疑問点は勉強して、また足を運ぶのもいいのですね。 私も後、2度ぐらいは行きたい思っています^^。 おしゃれなショップ・カフェも入っており、待ち合わせにも最適です。 7月13日(日)まで。 http://www.watarium.co.jp/

[SHO-KEI-KAN 展」

イメージ
 祖師谷大蔵にできたシェアスペース「笑恵館」の成り立ちを紹介する 「SHO-KEI-KAN 展」。 美術以外の企画は初めてだったので、どのようにまとめるか迷ったが、 優秀なスタッフのお蔭で無事開催。 今日が6日目。 連日のさまざまな方との出会いがうれしい。 レセプションには保坂世田谷区長も来館され、楽しんでいかれた(のだと思う)。

NY:Coffee

イメージ
おまけとしてcoffeeのミニ情報 珈琲好きなので海外に行く時も部屋で淹れられる珈琲セットを持参し、 おいしそうな豆を見つけると購入して、部屋でゆっくり堪能します。 今回は忙しくてなかなかお気に入りの店を見つけられませんでしたが、 帰国近くになって出会った2銘柄をご紹介します。 左の「ALPHABET CITY」は`Ninth Street Espresso'のもの。 何店舗かあるが、私はChelsea Market 内の店舗で購入。 右の「Cold Brew」は`Birch Caffee' のもの 小規模生産者からの仕入れにこだわっている。 面白いのは現地で飲んだ時は「Cold Brew」の方が好みだったが、 日本に帰って飲んだ時は「ALPHABET CITY」の方がひったりきた。 日本の水には「ALPHABET CITY」の方が合っているのだろうか?   ガーシュイン・ホテル内の`Birch Caffee' の店内。 本が一杯。自由に読める。 `Ninth Street Espresso' http://www.ninthstreetespresso.com/ `Birch Caffee' http://www.birchcoffee.com/ NY 報告にお付き合いいただき、ありがとうございました。 引き続き、アートを中心に語っていきます。 よろしくお願いいたします^^。

NYのその他の美術館

イメージ
他にもいくつかの美術館を訪れた。 どの美術館にも特徴があり、魅力的。 その中からNeue Galerie、Museum of Art & Design、I.C.P.(国際写真センター)、 The Metropolitan Museum of Artを選んで簡単にご紹介します。 Neue Galerie は20世紀ドイツ・オーストリアの作品が中心だが、 コレクションのレベルはかなり高い。 アメリカでは珍しくヨーロッパを感じさせる建築内部やウィーン風のカフェも人気。 *セキュリティは厳しい。ペットボトルの水も取り上げられる(!) http://www.neuegalerie.org/ Museum of Art & Design はコロンバス・サークルそばの街中にあるが、 作家が滞在制作し、その制作過程を公開したり、 学生向けの体験授業なども積極的に行っている。 今回は3Dプリントからつくられた工芸品などもその制作過程と共に展示していた。 *最上階のカフェレストラン、「Robert」 の窓際席の眺望は抜群!   美術館メンバーズは時間帯によっては10%引き(!) http://www.madmuseum.org/ I.C.P.(国際写真センター) ではロバート・キャパの企画展と 地下で新人アーティストの紹介を行っていた。 ‘現代美術としての写真’の紹介にも積極的なようだ。 http://www.icp.org/ 有名なThe Metropolitan Museum of Art は、大きい! 修学旅行と思われる団体さんもかなりいたが、広いのでそんなに気にならない。 地下食堂にも列ができていて大丈夫かと思ったが、たくさんのレジがテキパキとさばいてくれる。見た目より席も多いので大丈夫。 http://www.metmuseum.org/ 私はこういうセルフサービスのお店で、周りの人のチョイスを観察するのが好き♪ 今回の観察によると、若者は価格が安めのハンバーガーランチを、 年配者はメインをパスしてサラダやサンドイッチ、デザートをチョイス。 どこの国も同じかな?

Solomon R.Guggenheim Museum

イメージ
 グッゲンハイム美術館。 鉱山王のグッゲンハイムさんが建てた美術館。 その建物はフランク・ロイド・ライトの個性的なデザインで有名。 斬新なデザインだが、展示はゆるやな傾斜のスロープ部分とそこに併設されている各階の展示スペース、そして吹き抜けスペース、と大きく分けて3カ所確保されている。 スロープをゆっくり上りながら作品鑑賞し最上階までたどり着いたら今度は、エレベーターもしくは階段で併設スペースをじっくり鑑賞しながら下りてくるのがお奨め(逆も可)。 そしてあまり案内されていないけどおもしろいのがトイレ。 扉を開けるといきなり個室。 ひょんなところに点々と配置されている。 私が訪れた時は「Italian Futurism, 1909–1944」と 「Carrie Mae Weems: Three Decades of Photography and Video」が開催されていた。 ‘Carrie Mae Weems’ は前から気になっていた作家だったので、 まとめてじっくり鑑賞出来てよかったが図録は売り切れ。 会期はまだまだあるんだけど。 でもストアーの人は明るく 「後でアマゾンで買ってね。」 そ、そうですね^^。 併設レストラン「The Wright」はおしゃれでおいしい。 Solomon R.Guggenheim Museum http://www.guggenheim.org/

The High Line と Gallery

イメージ
The High Line 配線となった高架鉄道跡を利用した公園付き遊歩道。 線路を残した箇所もあり、木材の床はそのラインに沿って美しくデザインされている。 雨だったけどウォーキングを楽しむグループも多数いた。 このハイラインが通ってる Meat Packing District 周辺 とギャラリーが集中する W 20~27th St の辺りは盛り返してきており、ハイラインのお散歩と組み合わせると楽しい休日が過ごせそう。 チェルシー地区、特に20~27ストリート辺りにギャラリーが集中しているが、 美術館の様に大きなスペースをもつところが多い。 作品によっては何人もの警備員がついていて物々しい。   隠れ家の様な中庭をもっているギャラリーも。 どこのギャラリーも連絡先を残すとオープニングパーティーのお知らせなどをすぐ送ってくれる。 連絡先を残したのだから当たり前といえば当たり前だが、 日本では連絡先を残してもなしのつぶての事があるから、ちょっと感動。 その他、ギャラリーではニューミュージアム近くのLower East Side の辺りにも新しい風が吹いてきそうな予感。 こちらでは今旬で売れています、という作家よりもむしろ若い人、これから出てきそうな人を紹介している。   いずれにしてもアメリカの経済状況は悪そう。 荒れているというより、ボヨヨ~ンと停滞している感じがする。 安全なのはとてもいい事。 そしてあんなテロの攻撃を受けたのだから、こうなるのも必然? でも、これでいいのかなぁ~というのはいろんな場面で感じた。 学ぶ事もいろいろあったけど^^。      

Membership

イメージ
どこの美術館でもこの`Membership' の紹介をよく見かけるし、 積極的に案内もしている。 いわゆる美術館版‘友の会’で、 年会費を払って入会すると、無料で企画展を観られたり、 講演会などにも無料で参加できる、というサポートシステム。 中にはオープニングパーティーに参加できるものもある(!) 日本の文化庁の資料で、 アメリカの文化予算は民間からの寄付で支えられ、 フランスは国家予算による。 そして日本のそれはいずれも低い、という 表 *を見たことがあるが、NYの街のいたるところでそれを感じる。 *文化庁:文化芸術関連データ集(平成22年2月時点で、政府統計や民間調査から得られた文化芸術関係の統計〈文化予算と寄付額〉より) ミュージカルを観に行っても、舞台が終わるとアンコールではなく、寄付のお願い、 出口付近には出演者が衣装もメイクもそのままで募金の呼びかけ。 この国の人は国家に頼らないんだなぁ~とつくづく思う。 自分たちで、国をつくり、文化をつくり、大きくしていく、 その気持ちと行動力は確かにすごい。 実際、ほとんどの美術館が個人の善意(?)、寄付で始まっている。 ニューミュージアムもそうだし、MoMAもそうだ。 ホイットニーも、ディア・ビーコンもグッゲンハイムもメトロポリタンも! 不景気なのでどこも大変そうではあったが、お国柄の違いをしみじみと感じた。

NEW MUSEUM

イメージ
3月にニューヨークを訪問した。 NYは語れる程詳しくないのだが、印象に残った美術館・ギャラリーを中心にご報告。 まずはニューミュージアム。 展示は、期間が終了すると代わってしまうので、建築空間を中心にご案内。 奥の箱をランダムに重ねた感じの建物が ‘ニューミュージアム’ SANAAが手がけた為か日本人の訪問者もちらほらいた。 1階は大きなガラス張り。 写真は美術館内部より外部を見たものだが、 ガラスの傍にいると外に居るのか中に居るのか 分からなくなる。 エレベーター内は蛍光色。 基本エレベーターで移動するので未来色(?)に包まれて移動し、扉が開くと・・・ 展示会場(4階)となる。 写真は訪問者が白衣を着て自由にペインティングを重ねていく展示 (Pawel Althamerによる 「The Neighbors」 2014年2月12日~4月13日) もちろん私も参加した。 初めは一筆二筆入れてさっと去ろうと思っていたのだが白衣マジックか、その気になってかなりのめり込んでしまった(!) エレベーターの扉もこの様になってしまい、 帰る時はこんな感じにさようなら。 2、3階の彼(Pawel Althamer)の作品もとても良かった*のだが、もう終わってしまう展示なのでここでは省略する。 *作品だけではなく、‘外套キャンペーン’(不要なコートを持参した観客は入場料が無料になり、集まったコートはホームレスの簡易給食所に寄付される)など、まさに「隣人たち」なプロジェクトも行われていた。 3~4階を結ぶ階段が隅の方にひっそり、秘密の通路のようにあるのでそれも忘れないで! 5階は常設的な空間だが、全体が宇宙船っぽい。 1階にはカフェとミュージアムショップがあるが、ガラス張りの展示スペースも。 どちら側が展示空間か分かりにくいが、 こちらは作品の中からカフェに ‘こんにちは’ した状態。 企画展のボリュームはちょうど良く、過去の展示も興味深い。 周辺に新鮮な風を感じるギャラリーも多く、 ここがアートの未来基地になっていく予感がした。 *週末だけ解放される7階からの景色は絶景。 NEW MUSEUM http://www.newmuseum.org/