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11月, 2016の投稿を表示しています

クリスチャン・ボルタンスキー展

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庭園美術館で開催中の「クリスチャン・ボルタンスキー _アニミタスさざめく亡霊たち」を観てきました。 ボルタンスキーに庭園美術館は合わない気はしましたが、大好きな作家なので足を運びました。 建物の説明や各居室の説明展示の「アール・デコの花弁」との同時開催でした。 その為もあるとは思いますが、 彼が会場をどのぐらい読み取っていたのかも少し疑問です。 建物を見せる事とボルタンスキーの展示を同時に成すには無理があったのでは? 作品の声(音声)が小さすぎたも要因の1つかもしれません。 とは言え、ミュージアムカフェでゆっっくりし、閉館間際にもう一度 会場に戻ると外は暗く、人気の無い部屋の重みと共に先程とは違う 対自が作品と出来ました(^ ^)   ここは建物の個性が強いので企画を選ぶのは大変だと思いますが、折角新館が出来たのですから今後は思い切って新館の展示と本館の展示を分けるのも1つの方法ではないでしょうか。  

SHINCLUB 展

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先日、渋谷ヒカリエで開催された「SHINCLUB」展に行ってきました。 建築施工会社「辰」が 創業翌年より発行し続けてきたニュースレター 「SHINCLUB」 の創刊200号を記念した会です。 ずらっと並んだ200号全ての展示は圧巻で、更に内容がとても丁寧なので拝見していて温かな気持ちになりました。  團紀彦さんのゲストトークもありました。 敷地と建物の関係をカレーの具とルーに喩えた話や、土を移動させない話などがとても新鮮でした。 そこで"引き継ぐ"という事の捉え方も話題になり、継続していく事の大切さを感じていたところなのでそちらも とても興味深かったです。 それにしても團さんの言葉の選び方は美しくとても優雅! 闘う人でありながら、かなりのロマンチストとみました^_^  

弘前とフランスの交流~マーキングリンゴ~

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先月青森に旅行した際、サルコジ元大統領の顔をマーキングしたリンゴに出会いました。 そしてそこから、リンゴを通して生まれた弘前とフランスの素敵な繋がりを知りました。 たくさん実っているマーキングリンゴ、これらはすべて予約済み ‘ マーキングリンゴ ’は私達日本人にとって<寿><合格>など縁起のいい文字でなじみ深いですが、その発祥の地はなんとフランスでした! 16世紀には既に果物の表面に太陽光を利用してマークを付け、王族の為の高級果物として流通させていたそうです。 ところが、その素晴らし技術もその後の戦争などによって廃れてしまいます。 「資料として残っている伝統的な手法を復活させたい!」 というフランスの園芸協会会長の強い思いが弘前に届きます。 マーキングリンゴのシール・袋を手掛ける「佐藤袋店」へ彼がFAXしたのです。 そこから両国共同による復活試験が始まり、現在に至るそうです。 同じ方向への強い探究心が遠い国と国を自然と結びつけた美しい話だと思いました^^。 私が頂いたのは青森ねぶたのもの シールを剥がすとこんな感じ。濃淡も付いて美しい^^   株式会社佐藤袋店

【アート通信-10:「ポーラ美術館」】

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今回ご紹介するのは、2002年に開館した箱根のポーラ美術館です。 こちらは 【アート通信ー7:銀座のリュクスなアートスポット】 でご案内したPOLA MUSEUM ANNEXと同じ、株式会社ポーラの運営でオーナーのコレクションを基に丁寧な企画展と高いレベルの建築に注目が集まっています。 箱根という土地柄か公共交通機関でのアクセスの悪さが気になっていました が、小田原駅から美術館までの直通バスが開通してとても便利になりました。 小田原駅から出ている直通バス 敷地は国立公園! 遊歩道のある森 ここの魅力はなんと言っても広大な敷地と豊かな自然 です。 (敷地は富士箱根伊豆国立公園内にある!)自然環境保護の為、極力手を加えず残した周囲の森には遊歩道が整備され、20分程で巡れます。途中に小さな彫刻も点在しており、ベンチに腰を掛けて木々のざわめきや鳥の声をに耳を傾けるのもいいでしょう。そして動植物の説明も随所にあり、足を止めながらプチ学習も出来ます。こんなサービスも! 蒼いボックスの扉を開けると中にバードウォッチング用の双眼鏡が入っている *遊歩道は美術館利用を利用しない人にも開放されています。 森の中にひっそり隠れたガラスの玉手箱のような建物 森から美術館建物を見る 美術館の建物は周囲の環境に配慮し緑に埋もれる様に建てられているので、目を凝らさないと建物は認識出来ません。 そして環境への配慮は、 遮熱の為の屋根の上に流れる水や、自然光を取り込むガラスなど 建物にも及んでいます。 設計は当時日建設計にいらした安田幸一さんによるもので、銀座のPOLA MUSEUM ANNEXも彼が手掛けています。 屋根上に流れる水の波紋を通して光のカーテンが降り注ぐエレベーターホール メインのスペースはすべて地下なので入り口を入ると、山を愛でながらエスカレーターで地下へと進む 作品に合わせた壁の色 「ルノワールと色彩の画家たち」展示風景 常設展の展示の方法も独特で、背面の壁はその作品に合わせた色にするなど日本では珍しい方法を採用しています。また撮影可(不可の作品もある)という点も、撮影禁止が多い日本では珍しいですね。 注目のコレクショ