岩岡純子「ヒロイン」を終えて

岩岡純子「ヒロイン」が終了しました。

会期は11月29日(土)まででしたが会場の都合で公開できたのは26日(水)まででした。
ご迷惑をおかけした方には深くお詫び申し上げます。

今回の展示を通して、私は岩岡純子の作品の強さを改めて知る事が出来ました。

例えば搬入作業の時、箱から顔を出し始めた作品は途端に独特の妖気を放ち、設置されると同時に空気が凍るような強さで周囲を支配し始めました。それはちょっと鳥肌が立つ瞬間でした。


また作品が2階に移動した時、会場の都合で会期中に1階のスペース用に用意した作品をスポットライトのないより大きなスペース2階に移動しなければならなかったのですが、ここでも彼女の作品は強さを発揮しました。落ち着かない顔をしてたのはその日だけで、すぐに周りの空気を自分のものにしていきました。


 美にこだわりがある女優さんはマイスポットを持ち歩く、と聞いたことがありますが、作品もスポットライトを上手に当てると平凡な作品が名画になったりします。
はたして作品はスポットなしでどこまでその存在感を示せるのか、私の中の秘かなテーマでしたが、今回思いがけないところでその答えを得る事が出来ました。強い作品なら十分メッセージを伝え切ること出来ると。

彼女にはこれからも思いっきりまっすぐに進んでいってもらいたいと思います。
そして私はその先にあるものをまた見たいです。

このブログの人気の投稿

【建築巡礼ー5:アールトによるルイ・カレ邸】

【アート通信ー25:ベルリン・集合住宅「ジードルング・ブリッツ」】

【建築巡礼ー9 : ル・トロネ修道院 abbaye du Thoronet】