ルノワール美術館



しばらく中断しておりましたが、今日より南仏美術館めぐり戻ります。
今回は、繋がりのある画家という事で、Cagnes-sur-Mer(カーニュ・シュル・メール)にあるMuseē Renoir(ルノワール美術館)をご紹介いたします
リュウマチに侵されていたルノワールは、晩年をこの温かい日射しが差し込む静かな土地で暮らす事に決めました。マチスなど、当時の画家達もこのコレット荘(‘Collettes’という地名に建つことから、そう呼ばれていた)を頻繁に訪問していたそうです。

そのかつての住まいが今はそのまま美術館となり、公園の様に広い庭も公開されています。

ルノアール美術館と庭

カーニュ・シュル・メールには、ニースからは電車でもバスでも行けますが、バスがお勧めです。
バスの方が安い(1ユーロ!)ですし、電車の駅は街の中心から離れているからです。
バスはニースからですと、長距離バスターミナルから94番・400番・500番のバスで40分ぐらい、Square Bourdet(Square du 8 mai /Cagnes Square 8 mai)で下車します。
Square Bourdetはバスで回るときの拠点となる停留所で、Grasse(グラース)や、Vence(ヴァンス)に行く時もこちらを通ります。
バスを降りたら、南の方角を向いて(街の中心方向を向いて)左に進んで下さい。‘Avenue Renoir’の表示があります。しばらく進むと、道の左手に‘PASSAGE RENOIR’という表 示が見えます。ここを入って下さい。



近道です。私道っぽくて気がひけるかもしれませんが、大丈夫!ちゃんと美術館の方に教えて頂いたルートですからv(^-^)v ここを抜けたらそのまま進んで下さい。道なりに進んで行くと左手に、美術館の入り口が見えてきます。

美術館入口を通りより見る

かつての住居をそのまま美術館にしただけあって、入り口は美術館というより、普通のお宅っぽいです。見逃さないように!

入り口を入ると素晴らしい自然が広がっています。適度に手が入った庭はとても穏やかで美しく、ルノワールは、かつてオリーブ畑であったこの土地を破壊から守る為にを購入したとも言われています。

庭から〈Haut de Cagnes〉を見る

庭からはカーニュ・シュル・メールの鷲の巣村Haut de Cagnesを望めます。(鷲の巣村Haut de Cagnesについてはグリマルディ城美術館をご覧ください。)

かつての馬車小屋(大きい!)

美しい景色を見ながら進んでいくと、上の建物が見えます。これはかつての馬車小屋で、今はミュージアムショップになっています。当時ここに馬車を走らせやってきた画家達と、同じ場所に立っていると思うとなんだか不思議な気持ちです。

かつての住居(コレット荘)、美術館です。

美術館内の作品数はそう多くありませんが、家全体から当時の息吹が感じられ、中には、梅原龍三郎が彼の元を訪れた際に滞在した部屋、作品というものもありました!

この建物は以前、彼の次男で映画監督のJean R(ジャン)の映像で、見た事があり、私なりにイメージしていたのですが、実際訪れてみて驚いたのは、そのイメージよりも小さく、質素だった事です。得にアトリエは映像で見た印象よりこじんまりしており、彼の人柄が偲ばれます。

百聞は一見に如かず、と言いますが、私もこの土地を訪れて彼への理解が変わりました。
彼の画風は家族に恵まれ、その家族に対する穏やかな気持ちと、自然に対するやさしいまなざし、純朴さの上に成り立っていたものなのだな~。と改めてま感じました。そしてその穏やかさは今もここを訪れると存分に感じとる事が出来ます。

下の写真のは、美術館内を堂々と闊歩し、家族が愛用していたソファにまでしっかり腰掛けていた猫です。係りの方も気に留めていらっしゃらなかった様子から察するに、この猫只者ではなさそう・・・もしかしてルノワール一家と家族同様に生活していた猫ちゃんの御子孫?

自分の館の様に堂々と振舞っていた猫

こちらの美術館にカフェはありません。でも、お庭が素晴らしいので、何か軽く食べられる物を持参して、景色を堪能しながらベンチで頂いたら、気持ちいいと思います。
バスを降りて歩いてくる途中に美味しそうなパン屋さん(私が訪れた時は残念ながらお休みでした^^;)があります。



そちらで購入されるか、バス停そば(バスを降りて南の方角を向いて右斜め前)に、スタンドカフェの様なお店があり、そちらでも軽食を購入出来ます。私はバケットサンドを購入いたしました。専門店では無いので、お味の方はどうかな~?と思っていましたが、とってもおいしかったですよ!

Museē Renoir(ルノワール美術館

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