現代美術を建築と共に押し上げた人:クトュリエ修道士

『CASA BRUTUS №197』 表紙

『Casa』はいつも面白いですが、今回はこの号↑のこのページ!↓に飛びつきました!
『CASA BRUTUS №197』 91ページより
以前【コルビジェ巡礼―3:ラ・トゥーレット修道院】でも触れましたクトュリエ修道士。
「決められた形ではなく、美しく新しいデザインの建物に祈り・修道生活を一致させたい。」
とル・コルビジェにラ・トゥーレットを依頼したクトュリエ Couturier 修道士の事がずっと気になっていました。
余り知られていませんが彼が居なったら〔ロザリオ礼拝堂〕も〔ロンシャンの礼拝堂〕も〔ラ・トゥーレット修道院〕も今の姿では存在していなかったはずです。
 
Marie-Alain Couturier(1871-1954 )
フランス、ロワール地方生まれ。
もともと画家志望で、モーリス・ドニらが指導した〈アトリエ・アール・サクレ〉の第一期生。
聖職者となった後も「宗教芸術に同時代の芸術を取り入れるべきだ」と主張して多くの芸術家と交流。
〔プラトー・ダッシーの教会〕〔オーダンクール・サクレクール教会〕〔ロザリオ礼拝堂〕〔ロンシャンの礼拝堂〕〔ラ・トゥーレット修道院〕の創設の際アーティストへの発注依頼に尽力。
 
ウィキペディアなどでも情報は得る事が出来ますが、この号では貴重な写真などと共に10ページに渡り解説されていて生身の彼に触れられた気がしました。

特に床に置いた教会の図面を見つめる彼の姿は、より踏み込んだ祈りを求め苦悩する修道士の姿にも、建築家もしくは芸術家の姿にも見えて印象的でした。

『CASA BRUTUS №197』 94ページより

他のページも旬のアートがいい感じでかいつままれていてお奨めです。
 
*ご参考までに
 

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