『没後10年ナムジュン・パイク展 2020年笑っているのは誰?+?=??』(前半)を観て

今回は現在ワタリウム美術館で開催中の、2006年に亡くなった偉大なアーティスト、ナムジュン・パイク(1932-2006)の回顧展のご案内です。
初期から晩年の活動までをまとめて観られるチャンスで、会場がゆかりのあるワタリウム美術館*ですから、もう行くしかありません。
*彼は1978年にギャルリー・ワタリ(ワタリウム美術館の前身)で個展を開いています。


Room1:1956-1978年~フルクサスとの出会いからビデオアートの誕生まで~

「TVフィッシュ」1975
 1番初めのこの部屋では、彼の生い立ちからジョン・ケージ(1912-1992)、ヨーゼフ・ボイス(1921-1986)との出会いまでを作品と共に紹介しています。
すべてはここから始まった、とも言える部屋です。


Room2: 1980-1983年~VIDEAいろいろ~
「心TV」1984
 2番目の部屋では映像作品の他、「キャンドルTV」(1980)などが展示されており、次のステップに進む大事な時期だった様に感じられます。

*彼へのインタビューで印象に残った言葉
「体で行うパフォーマンスには限界がある。体では1秒に1つのパフォーマンスしか出来ないけど、映像だと1秒に数えきれない無限大のパフォーマンスが出来る。だから映像でパフォーマンスを行うんだ。」

Room3: 1984-1988年~サテライトTV、ビデオアートの世界同時配信へ~

「ケージの森 / 森の啓示」1993
3番目の部屋では、別の場所で派生するパフォーマンスを世界同時配信するサテライト・アートの作品が観られます。

私がオンタイムで観ていたのはこの辺りからです。
ある意味、当時の私は彼の作品を通して世界を透かし見ていたのかもしれません。

前半はここまでです。

こうして改めて彼の作品と言葉に触れてみると、当時より彼が今の、そしてもう少し先のアートがどうなっているのか言い当てていた事に驚きます。

地下のブックショプでは関連本も販売されています。
眺めるだけでも楽しい
私も貴重なサイン本を発見して思わず購入してしまいました^^;

後半は10月15日(土)からで、前半のチケットを提示すると300円引きになるそうです^^。
貴重な機会なので後半も是非伺いたいです。

WATARI-UM

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