【アート通信ー1:「東京都庭園美術館」】

今月からあまりアートに馴染みのない方にもアートの楽しさを知ってもらいたくて、アート通信を始めました。
いつもは飛ばしがちな話を、ここでは丁寧に話していこうと思います(*^^*)
第1回目は「東京都庭園美術館」とそこで開催されている『ガレと庭』展についてです。

東京都庭園美術館は白金台駅か目黒駅から徒歩6〜7分のところにあります。
広大な敷地の中にあるので、門から美術館までは森の中を散歩する感じです。
お隣は自然教育園なので緑豊か

門の傍でチケットを購入した後、守衛さんに見守られながらしばらく進みます。

見えてきたのがこの建物

そう、この美術館らしくない建物が、重要文化財で1933年に完成したアールデコ様式*の<旧朝香宮邸>です。
*アールデコ : 20世紀初めに欧米で流行った様式。ざっくり言うと直線を用いたすっきりした装飾が特徴。
たてもの自体が芸術、その内装一つ一つに美術的価値があると言われている美術館です。
庭園もあります。 
安田侃の彫刻がある庭園。東京の真ん中とは思えない静かさです。

木々に覆われた小道を散歩出来ます


奥に見えるのは庭園を鑑賞できるミュージアムカフェ
*ミュージアムカフェ「カフェ・ド・パレ」では軽食も頂けますが、美術館へ入場しないと入れません。
庭園のみへの入場料は100円で、美術館入場料は企画展によって違いますが庭園入場料もここに含まれます。
美術館にいらした時は是非庭園も散策しましょう(*^^*)

4月10日までは『ガレの庭』展が開催されています。


建物内は残念ながら撮影禁止です。
下の写真は今回展示されているガレの作品の一部です。(実物はもっともっときれいです^^)。
『ガレと庭』展のフライヤーより
ガレ(エミール・ガレ1846-1904)はフランス、ナンシーに生まれたアールヌーヴォー*を代表する工芸家です。
*アールヌーヴォー : 19世紀末にヨーロッパで流行った様式。ざっくり言うと、つる性の植物を連想させる曲線が特徴。
6000坪の庭を有する裕福な工芸家の家に生まれました。
頭もいい人だったようで学業優秀、そんな彼が取り分け気に入ったのが植物学です。
彼の植物への興味と知識は相当なものだった様で、家業の傍ら植物学者として定期的に学界で論文も発表していたそうです。
今回の展覧会ではガレのそんなところに注目しています。
展覧会の詳細は東京都庭園美術館で『ガレと庭』を観て覧ください。

*定休日に注意して下さい。
通常美術館の定休日は月曜日が多いなか、こちらの定休日は第2・ 4水曜日です。
東京都庭園美術館

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