グリマルディ城美術館


ルノワール美術館があるCagnes-sur-Mer(カーニュ・シュル・メール)にはもう1つおすすめの美術館があります。
それはChâteau-Musée Grimaldi(グリマルディ城美術館)です。
ルノワール美術館のご案内でもちょっと触れましたが、Haut-de-Cagnes(オ・ド・カーニュ)にある、Château Grimaldi(グリマルディ城)がそれにあたります。お城なの?美術館なの?とはじめは???でしたが、説明を伺い、中に入り、ようやく理解出来ました。
昔はGrimaldi(グリマルディ)さんのお城でしたが、今は1階の一部がオリーブ博物館になっており、それ以外のスペースでは現代美術の企画展が行われています。

そこらじゅうにあるこんなトンネルを巡回バスは潜り抜けていく
Haut-de-Cagnes(オ・ド・カーニュ)はいわゆる鷲の巣村で、趣きがある家が並び、とてもきれいです。
当時もHenri Matisse(アンリ・マチス)、Pierre Bonaard(ピエール・ボナール)などさまざまな画家が‘南仏のモンマルトル’として頻繁に訪れたそうです。

同じ鷲の巣村で有名なEze(エズ)と比べるとその知名度が低いせいか、こちらは人も少なく、落ち着いた雰囲気ですが、眺望は負けていません。
教会や、お土産屋さん、ホテル、ツーリストインフォメーションなどもあります。

こちらを訪れるには、長距離バスターミナルより、ルノワール美術館と反対の方向に進みます。とても急な坂を上って行くので無料バス(40分に1本ぐらい)の利用がお勧めです。バスターミナルの東端の方より出ています(44番)が、小さな10人乗りぐらいのバスで、特に大きな案内版がある訳でもないのでちょっと分かりにくいかもしれません(>_<) 見つけたら手を上げて乗りたい意思をアピールして下さい。帰りは元気があったら景色を楽しみながら坂を下るのも素敵だと思いますが、巡回バスですので下車した地点で乗車も出来ます。

すぐ脇にお土産屋さん兼カフェがあり、こちらで景色を堪能しながらバスを待つことが出来ます。
Château-Musée Grimaldi(グリマルディ城美術館)の入り口付近です。

ルノワール美術館との共通入場券があります。

1階のオリーブ博物館(というかオリーブに関しての展示スペース)内にトイレがあり、ミュージアムショップはありません。美術館内は撮影禁止だったのですが、私が訪れた時の企画展は「clairs-obscurs」でとても感動しました。
展覧会には、南仏にゆかりのある作家を中心に50人近い作家の立体・平面・映像と多岐に渡る作品が出品されています。古いお城の空間と現代美術が無理なくマッチしていて、というよりお互いが融合し合ってなんとも言えない空間を作り出していました。そしてワクワクドキドキしながら次の空間へ次の空間へ、と進んで行くと、屋上に出ます。


Château-Musée Grimaldi(グリマルディ城美術館)の屋上から見た景色です。
360度の眺望を楽しめ、海、町、丘を臨めます。
Eze(エズ)にも負けないすばらしい眺望でした。
 
今回の企画展のカタログ
今回の企画展でポスターやカタログの表紙に使われていた、BENさんのカリグラフィーの作品です。
彼の作品はニースのトラムの駅にも設置されていて、慌ただしく乗り降りする人々にさりげなく投げかけてくる言葉は嫌味なく目に入ってきます。
コートダジュールのくっきりと鮮やかな空気の中で、黒板に白いチョークで書いたような文字がミスマッチなようで、おもしろい~と思っていたら、日本でもひょんな所でお目にかかれるんですね。
それは手帳の表紙です伊東屋’さん‘Franfranさんなどで手に入れられます。
Château-Musée Grimaldi(グリマルディ城美術館)の屋上から見えた景色その2

Château-Musée Grimaldi(グリマルディ城美術館)の屋上からはすばらしい眺望に混じってご近所の屋上も見えました。絨毯を干したり、テーブルと椅子で少しでも居心地の良い空間を作り出そうと・・・。
そういうのを見ると何かほっとするというか、人間っていいなぁ~(?)と肩の力が抜けました。

ルノワール美術館の所でも書きましたが、Cagnes-sur-Mer(カーニュ・シュル・メール)からはバスで近くの観光地Grasse(グラース)やVence(ヴァンス)へ出掛けるのも便利ですし、Haut-de-Cagnes(オ・ド・カーニュ)は雰囲気があり、静かで落ち着いた素敵な所でしたので、次回はここに宿をとるのもいいかな~と思いました(‐^▽^‐)

Haut-de-Cagnes(オ・ド・カーニュ)






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