【アート通信ー7:銀座のリュクスなアートスポット】

今回は、世界中で展開している美を追求する企業が文化支援の一環で運営しているアートスポットのご案内です。
美を追求する企業らしくどちらのスペースでもリュクスな気分に浸れるので、銀座でちょっと時間が空いた時の立ち寄りにもお奨めです。
 *いずれも無料です。
POLA MUSEUM ANNEX
銀座一丁目にあります。
化粧品で有名な株式会社ポーラが運営しています。
箱根のポーラ美術館以外でも気軽にアートを体感してもらいたいと本社ビルの3階で、企画展を展開しています。
建物は日建設計+安田アトリエによる設計(竣工:2009年)
ガラス面のレースが優雅
ビルの入口付近、右脇のエレベーターより3階に上がる
エレベーターの天井も美を追求する企業らしく美しい

現在は、9月25日まで「ウルトラ植物博覧会2016」西畠清順と愉快な植物たちを開催中です。
(11:00~、会期中無休)
珍しい植物が多く
暑い夏にぴったりの企画
入口で素敵な冊子「植物図鑑」を頂ける!
「植物図鑑」には展示中の珍しい植物の解説があり、勉強になる^^
今回のみ会場から階段で2階の「HIGASHIYA」さんにアクセス出来る
デザイン会社がプロデュースした素敵なカフェ「HIGASHIYA」入口付近にも作品が展示されている
CANEL NEXUS HALL
銀座三丁目にあります。
ファッションブランドシャネルが運営しています。
創業者のココ・シャネルがアートを愛し、支援を惜しまなかったその精神を受け継ぎ、東京本社ビルの4階で写真の企画展を中心に展開しています。
建物はピーター・マリーノ+アソシエイト・アーキテクツの設計(竣工:2004年
入り口から売り場を横切り左斜め奥のエレベーターから4階に上がります。
エレベーター内に描かれている軽やかな絵に心が躍ります
帰りは売り場を廻りながら階段でゆっくり下りると、シンデレラの気分を味わえます^^。
お急ぎならエレベーターで一気に下りても。
次回は 9月2日(金)より「ティツィアーナ&ジャン二 バルディッツォーネ写真展」が開催されます。
(12:00~、会期中無休)
SHISEIDO GALLERY
銀座八丁目の資生堂ビルの地下1階にあります。
化粧品の資生堂の運営です。
建物はリカルド・ボフィルによる設計(竣工:2001年)
なんと大正8年よりアート支援を続けている会社です。
作品発表の機会に恵まれない若手アーティストの為に無償で会場を提供した事にさかのぼり、「椿会」など独自の連続企画も生み出しました。
ここから巣立ち一流になったアーティストは数知れません。
現在は8月21日までメキシコの女性アーティスト、フリーダ・カーロの遺品を撮影した「石内都」展が開催中です。
(11:00~、月曜休み)
花椿通りにあるギャラリー入口
「石内都」展、展示風景

尚、資生堂は今までこちらのギャラリーに出品されてきた作品を核に「資生堂アートハウス」という美術館を、静岡県掛川市で運営しています。
こちらも無料です。
*2016年9月26日より設備更新工事の為、2017年6月まで休館予定。

LE FORUM HERMES
銀座五丁目のエルメスジャポンの本社ビルの8階にあります。
ファッションブランドエルメスのエルメス財団の活動になります。
建物はレンゾ・ピアノによる設計(竣工:2001年)
入口付近
案内版が無いので不安になるかもしれませんが、売り場を突っ切って奥のエレベーターに直行して8階に上がって下さい。
エレベーターの床も格調高くエルメスっぽい
8階に着くと、係の方が丁寧に案内してくれます(*^^*)

こちらでは現代アートの企画展を年4回程開催しており、現在は9月4日まで「奥村雄樹による高橋尚愛」展を開催中です。
(11:00~、会期中無休)
「奥村雄樹による高橋尚愛」展、展示風景

どちらの企画も、いつもレベルが高く見応えがあります。
また、建物も有名建築家によるものなので要チェックです。
個人的には、エレベーター内に会社の個性が表れている様な気がして秘かに注目しています^^。

アート支援とは一般的には支援を通じて社会に貢献し、アートが持つ新しい価値観を会社の中に還流させることなどを目的にしていますが、高いレベルを保ちながら長く続ける事はとても大変な事だと思います。
頭が下がります。
企画展の期間外はクローズしていますので上記の期間外に足を運ばれる際はHPで確認される事をお勧めします。

POLA MUSEUM ANNEX
CANEL NEXUS HALL
SHISEIDO GALLERY
LE FORUM HERMES

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