小値賀島

先日旅をした五島列島の中で、一番印象に残ったのが「野崎島」と「小値賀島」です。
小値賀島は九州の西にある小さな島で、正式には周囲に散在する17の島々(野崎島もその1つ)からなっています。
*17の島のうちの斑島と黒島へは小値賀本島と橋で繋がっています。
行き方は、現在小値賀空港は閉鎖されているので、博多港(宇久島経由)か佐世保港か中通島から船になります。

この素敵な島の魅力をどこからお話したらいいかと考えているうちに何日も日にちがたってしまいました。
そのぐらい魅力的な島です。
山が多い五島列島の島々の中でこの島はほぼ平地です。
その為か町には他を受け入れる風土があり、何処でも皆、気さくに声をかけてくれます。
中学生はすれ違う時に大きな声で、「こんにちは!」と挨拶してくれますし、町中で地図を広げると必ず誰かが「どこに行きますの?」と心配してくれてなんかほっとします。

町の顏は何と言っても「小値賀港」この島の入り口です。
そして港にはおぢかアイランドツーリズムがあり、観光に関することはすべてここで事足ります。
私もここに何回足を運んだか分かりません。最後は「今日は風は強いですか?」なんて質問をしに行った程です。そんな時も、
「午前はまあまあですがお昼頃から強くなりますから、自転車は向きません。島を廻るなら車がお奨めです。レンタカーの手続きはされますか?」など、テキパキ対応してくれました。
*この天気予報が当たるんです!
そしてもう一つこの島を訪れたら真っ先に立ち寄りたいのが「小値賀町歴史民俗資料館」です。
ここを訪れれば、係の方がほぼマンツーマンで説明して下さり、小値賀の歴史、古代から現在の祭りまでがよ~く分かります。
*私が訪れた時は人が少なかったので入場料¥100でお茶とお菓子付きでした^^。

訪れる前にアイランドツーリズムに問い合わせた時、いつも返信の最後は
「小値賀は何にもない島ですがゆっくりしていただければ・・・」でした。
それを知った上で行こうとしているのでいいのですが、あまり毎回言われるとそんなに"な~んにもないの?"と不安になります。
どきどきしながら訪れてみると、おもしろいおもしろい!
マンホールの鹿の絵も、
草原に座って目の前に広がる海を独り占め出来る景色も、

海の玄関口のよう建てられている鳥居:地ノ神島神社(今も謎につつまれている野崎島の王位石と向かい合うように立っている)も、
日常の会話が普通に交わされているかわいい町営バス「ちかまる」も、
古い家が並ぶ道も、
5分もしないうちに抜けてしまう町の商店街も、すべて飽きません。
何と言う景色ではないのだけれど、何か楽しい!やはりこの‘何もない’という表現はぴったりでした!

島を歩いていると「ここにも鳥居が!」といぐらい町のいたるところで鳥居を見かけます。
これは島の人々の自然への敬意の現れでもあるのでしょう。



車なら3時間もあればくまなく廻れ、牛が放牧されているところなどでゆっくりしても十分です。

地形がそこに住む人々の生活に及ばす影響、そしてそこから生まれる文化や気質に深く関わる事に改めて気づかせてくれた島でした。
考えてみれば、瀬戸内でも、切り立つ山がある「男島」となだらかな「女島」では家の造りまで違っていましたし、「直島」や「豊島」しかりでした。

今回の旅では使っていない古民家を改装して一棟貸しをしているシステム「古民家スティ」をしました。
ご紹介しきれなかった小値賀の魅力とこちらのご案内はまた次回したいと思います!

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