【建築巡礼ー3:フランク・ゲーリーの建築】
フランク・ゲーリー(Frank Gehry 1929-)、日本では去年[21_21DESIGN SIGHT]で個展が開催された際はずいぶん反響を呼んでいました(フランク・ゲーリー)。
② 音楽棟 Pavillon de mudique(2008)
とても訪れてみたかった建物です。
展示室で作品を楽しむ他、迷子になりながらテラスを散歩したり、景色を楽しんだりするのも冒険気分で楽しいものです。
植物が育ったら、また違う景色になると思います。
模型を見て想像していた時は、ふわふわとした透明感のある軽さのある建物だったのですが、実際に観て、その構造部の力強さに驚きました。
今回の旅では彼が手掛けた建築を3つ観てきました。
① ヴィトラデザイン美術館 Vitra Desaign Museum(1989)
Vitra Campus(ドイツにある家具メーカーVitra社の自社施設)内にあり、ヨーロッパでは彼の初めての作品です。
① ヴィトラデザイン美術館 Vitra Desaign Museum(1989)
Vitra Campus(ドイツにある家具メーカーVitra社の自社施設)内にあり、ヨーロッパでは彼の初めての作品です。
② 音楽棟 Pavillon de mudique(2008)
南仏にあるChateau-la-coste( ワインと建築とアートの融合を試みている場所)内にあります。
離れて見ると建物と言うより、立体作品の様な印象を受けますが、近づくと丘の斜面に座って鑑賞も出来る、屋外劇場としての機能も持ち合わせている事に気が付きます。
とても訪れてみたかった建物です。
テラスからは周囲の公園や遠くの街並みが見える |
テラス内部は温室の様でもあり |
ヨーロッパの旧市街にある様な細い階段もある |
植物が育ったら、また違う景色になると思います。
地下には水をたたえた半屋外のスペースがあり |
見上げると、帆を張って船出する船の様 |
帰国後、東京で開催中の「空へ、海へ、彼方へー旅するルイ・ヴィトン」展を訪れて、この建物に込められている大事なキーワードに気が付きました。
創業者ルイ・ヴィトンは、森林業が盛んなフランシュ・コンテ地方出身で、家業は木工製造でした。
創業当時から作られているトランクは〈木〉から作られており、〈木〉はルイ・ヴィトン社にとってとても大事なものだった、太い〈木〉を構造体に添えている理由が分かりました。
そしてトランクを使用するのは旅行、〈旅行〉が無かったら今のヴィトンは無かったかもしれません。
だから〈船出〉の場面はルイ・ヴィトン社にとってとても象徴的な場面。
だから〈船出〉の場面はルイ・ヴィトン社にとってとても象徴的な場面。
〈飛行船〉の様なフォルムも、テラスを介して迷子になる様な動線も、ルイ・ヴィトン社が大事にしてきた〈冒険〉というキーワードに繋がります。
奇抜なデザインに目を奪われがちですが、なかなか奥の深い建物でした^^。
凱旋門付近からはシャトルバスも出ている |