美術作品に解説は必要か?


近頃考えている事の一つに、「美術作品に解説は必要か?」があります。
言ってしまえば、私は必要ないと思います。
美術は本来視覚に訴えるものですから、必要ないというか解説なしで伝えきれなければいけないと思います。そして、かなり詳しい解説を必要とする作品は、独りよがりに感じてしまいます。
かと言って作品を観るだけで理解するには、多少の訓練が必要かもしれません。その為、その手助けとなる解説はあってもいいと思います。手助けですから、短く分かり易く、鑑賞のヒントを伝えてもらえるとすんなり作品に入っていけるので助かります。

では、"個展の際に、作家が常駐する必要はないか?"
というと、その必要はあると思います。
矛盾する様ですが、
「観てくれてありがとう。何か聞きたい事があったら何でも聞いてください。」
と声掛けする事は大事だと思います。
なぜなら、作家に会う、会って話をする、という事が出来るのはわざわざ個展を観に来た人の特権だからです。
極端な話、そこで交わされる話は作品と関係なくてもいい、出身地の事、好きな食べ物の事など・・・そんなたわいもない会話から作家への親近感が増し、また観たい、応援したい、に繋がっていくんだと思います。
それ以前に、自分の作品を観てもらいたくて発表するのですから、観に来てくれた人(たとえそれが通りがかりの人であっても)に挨拶するのは当然だと言えるでしょう。

では、作家はトークが上手でなければいけないか、というとそんな事は全くないと思います。

この話の続き、「作家にプレゼン能力は必要か?」はまた別の機会に^^。

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