内藤礼の作品

とても気になっていた事があります。
それは去年の東京都庭園美術館の企画展≪内藤礼 信の感情≫に出品されていた作品はどうなったのか、という事です。

先日気になって美術館に確認しましたが一か月という短い展示期間終了後、作品はすべて撤去されたとの事でとても残念です。

特に本館に設置されていた「ひと」の作品は、ずっと以前からそこに居た様であり、今ここに来たばかりの様でもあり、庭園美術館の空間にとても合っていました。
そしてまた、時代を超え受け継いでいく庭園美術館の存在そのものにもマッチしていた様に思います。

年配の方の来場が多い庭園美術館で若い方に人気のある現代美術作家に作品制作を依頼して集客を図り、期間が終わったら撤去というのはどうなのだろう?
作家も、アーティストトークで1点でもいいからと撤去されない事を望んでいました。
いろいろな事情があるのは当然として、作品の収集・保存を担う美術館のプライドあるあり方が改めて問われている気がしました。

東京都庭園美術館≪内藤礼 信の感情≫
*展示は終了しています。

 
 
 

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