Menton(マントン)

ずっとニースとその西側、プロヴァンスの方をご案内してきましたので、この辺でその反対側、東側、イタリア寄りの町をご紹介いたします。
ニースと違い、人が少なく静かなマントンの海辺
 今回は、フランスで最もイタリア寄りの町、Menton(マントン)です。
こちらを訪れた目的の1つは、レモン、名産のレモンを食べる事、そして買う事!
イタリアに近い町の雰囲気を楽しむ事、そしてMusée Jean Cocteau(ジャン・コクトー美術館)を訪れる事です。

マントンへはニースより長距離バス100番で行けます。
1時間ちょっと、終点です。
ニースが始発ですから、ず~と座って行けますし、美しい海を眺めながらの旅は快適です。
途中の小さな町やエズモナコを通って行きますので、乗り降りする人を眺めたり、と飽きる事はありません。
終点マントンのバスターミナルは町の中心より少し離れた所にあります。
バスを降りたらまっすぐ南の方へ、Avenue de Verdun(ヴェルダン通り)または Avenue Boyer(ボワイエ大通り)を進んで下さい。線路をくぐってさらに進むと、海岸に出ます。

海岸に向かう途中、パン屋さんに併設のカフェで一休み、次々に訪れるお客さんは皆、同じパンを注文しています。それは全粒粉入りのバケットのようですが、もう既に売り切れ。
きっとこのお店の看板商品なんでしょう。
お客さんは皆がっかりしながら別のパンを購入・・・。
観察していると、英語・イタリア語が頻繁に飛び交って、ヴァカンスシーズンという事もあり、そのズボンは海水パンツですね、という出で立ちのムッシュも・・・。
言付かってきたパンが無いので慌てて奥様に電話をしたり、子守も押し付けられているので、ぐずる子供にアイスやお菓子を買い与えてなだめたり、それに乗じて御自分も甘いパンを頬張ったり・・・見ていて微笑ましい(‐^▽^‐)
 
とは言えそうゆっくりもしていられません。
私も「マダム、この地方のオリジナルのパンはどれですか?」と聞いて薦められたパンを頂きながら海の方へ急ぎました。
こちらがマダムお奨めのパン
南仏特有のGalette des Rois(ガレット・デ・ロア)のカジュアルなパン版ってところでしょうか?
 
海岸に突き当ったら海岸沿い(Promenade du Soleil)を歩きます。
海岸に沿って続くカフェ
海辺のカフェでは、それぞれのお店がテーマカラーを決めてアプローチしているのが面白いです。
こちらはダイダイ色というのでしょうか?
他にブルー・黄色・ピンク・黄緑などいろいろあって素敵でした。

そしてこちらで頂かなければならないのが、そう、Citoron pressé(生レモンジュース)です。
生まれてから今までの中で一番おいしいレモンジュースでした^^
 
海岸沿いの席で頂いたのですが、お会計は道路を挟んだ向こう側、サービスのお姉さんが車が途切れた隙にささっと渡って済ませ、おつりや領収書を持ってまた危ない思いをしながらこっちに来てくれます。
フランスの避暑地によくある光景ですが、なんと非効率的な・・・変えないんですよね、こういうの・・・。

そのまま海岸沿いを歩いていくと、岬の先にジャン・コクトー美術館があります。
ジャン・コクトー美術館入口
要塞をそのまま美術館にしたので、景色に溶け込んでいるというか、入り口が少し分かりにくいです。
中は撮影禁止でしたが、小さく開いた窓の外はすぐ海で、内部の雰囲気はまさに要塞、海に浮いている様な、隠れ家の中に居る様な不思議な感じです。
ちいさなミュージアムショップもありました。 

美術館の後はすぐ近くに広がる旧市街でお買い物。
やはりレモン関連のものを扱うお店が多い
カラフルな石鹸ろうそく、レモンをはじめオレンジなどのジャムそして食べるものではクレープからアフリカ系のご飯、そうそうお寿司もありましたよ!
私は、写真のレモン栽培から手がけているレモン専門店で、またまたジュースを飲み、レモン1個とジャムの小瓶を購入いたしました≧(´▽`)≦

その後は教会や、丘の上の墓地にも足を運びましたが、19~20世紀に栄華を極めた名残が、豪華な建物や立派なお墓に少し残ってはいるものの、今はファミリーで休みを過ごすのにちょうどいい素朴な感じの町でした。
丘の上の特等席にあるお墓
丘の上の墓地からの眺めは絶景で、こういう所で永眠されている方は大変裕福な方で、その御子孫も、今もこのお墓を維持できる程裕福な方なのかしら?
など、ついつい現実的な想像をしてしまいました(*^.^*)

マントンの詳しい情報はこちらで




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