【アート通信ー49:「中村キース・ヘリング美術館」】

49回目のアート通信は、長野県にも程近い、山梨県の北杜市小淵沢町にある「中村キース・ヘリング美術館」のご案内です。


美術館内

小淵沢と言えば、別荘地として有名ですが、こちらは世界的ポップアーティスト、キース・ヘリング(1958-1990)の作品を展示する為だけに建てられた、世界でも初めての美術館です。ゴルフや釣りなども楽しめる「小淵沢アートヴィレッジ」内にあり、北川原温氏(1951-)設計の建物も目を引きます。


美術館外観


実はこちらは、医薬品開発支援を行うシミックホールディングス会長執行役員CEO中村和男氏が、サラリーマン時代に少しずつ集めたの個人コレクションから成り立っているんです。彼は、初めてキース・ヘリングの絵を見た瞬間すごく元気が出てエネルギーをもらい、この絵は私に買われるのを待っていた!とさえ思ったそうです。それから少しずつ仕事がうまくいく度に、自分へのご褒美として買い集め、その数は300を越え、2007年に出身地の山梨県に美術館をオープンさせました。



展示の仕方にも工夫が


中村氏はこう言っています。
「薬は病気を治す。でも間違っちゃいけないのは、1つの病気を治療したからといって、永遠の命を得るわけではない。そして薬にできることは限られている。アートは人間にとって大事なもの。なぜかというと、動物の中で人間だけがそれを持ちえたから。」

ヘリングは残念ながら31歳で夭折しますが、この溢れるばかりのエネルギーとポップなデザイン、どこかで見た気がしませんか?そうです、ユニクロ。キース・ヘリングの生き様に共感したユニクロは、彼の作品を用いたTシャツを販売しています。


「中村キース・ヘリング美術館」の詳しい様子は
絶対楽しい!山梨県・小淵沢「キース・ヘリング美術館」
をご覧ください。


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