アート通信－19は、東京・六本木にある
「新国立美術館」です。
行かれた方も多いと思いますが、ここでは特に建物の事、施設の事を中心にご案内します。
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| 美術館内部の吹き抜けスペース |
黒川紀章氏（1934 - 2007）の独創的なデザインで知られる「国立新美術館」は、"美術館"というワードが入りながら独自の
コレクションは持たない美術館です。2007年に開館しました。
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| 乃木坂駅からはデッキを辿ればすぐ |
このコレクションを持たない美術館の建設理由は、開かれた美術館として「公募展」を開催してきた上野の「東京都美術館」が手狭になり、新たな場所が必要になった為、また教育・普及の新たな拠点も必要、と判断された為です。更に発案当初は、独自の企画は行わず企画展をまるごと（パッケージ）借りてくるだけの予定でした。従って学芸員はいらない、と判断されていたそうです。しかし、パッケージものでも美術品を借りる際に学芸員は必要、また独自の展覧会も開催すべき、との指摘から学芸員が常駐するようになりました。
最寄駅は地下鉄・
六本木駅または
乃木坂駅で、特に千代田線の乃木坂駅は美術館に直結しているのでとても便利です。
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| 乃木坂駅6番出口からは案内に従って |
美術館の入口を入ると大きく広がる吹き抜けスペース！波打つガラス張りの外壁から明るい光が差し込んで来ます。
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| いつの間にか増えていったカフェテーブル |
開館当初は何も置かれていなかったこのスペースに、最近はカフェ「コキーユ」のみならず、ショップまで設置され少しごちゃごちゃしています。黒川氏はここには何も置かない事を強く望んでいたそうなので、彼がこの状態を目にしたら何と言うでしょう？
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| いつの間にか常設になってしまったショップ |
天気が良い日は、ここからテラスに出るのがお奨めです！木製デッキのテラスには緑が溢れ、東京真ん中とは思えない季節の移ろいが感じられます。
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| デッキではカフェで購入したものを食べたり寛いだり |
テラスから良く見えるガラス壁、外側に付いている日除けの張り出しの水玉模様には紫外線カットの働きがあるそうですよ！
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| 良くみると見える白い丸い模様 |
地下にはミュージアムショップ「スーベニアフロムトーキョー」と「カフェテリア カレ」があります。ミュージアムショップにはデザイナーによるオリジナル商品など、センス溢れるものが多いので、ちょっと時間がある時に覗いてみると楽しいですよ。
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| ミュージアムショップの入口付近、カフェはこの奥 |
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| カフェテリア カレ |
カフェテリアはビュッフェ式で、時間がない時に便利です。その他、飲食場所としては、コーヒーカップ型の円錐形の上にぽっかり浮かぶ様に存在する
「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」と
「サロン・ド・テ ロンド」があります。
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| 大きいカップの上が、「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」、小さいカップの上が「サロン・ド・テ ロンド」 |
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| 「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」 |
大きなコーヒーカップと、それに対して小さく見えるテーブル・イスのセットの対比が、宇宙の中にぽっかり浮かんでいるようでとても未来的、とオープン当初思いましたが、10年経った今でもそれは変わりません。
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| アートライブラリー |
自由に、美術館系の雑誌や本を閲覧できる「アートライブラリー」は3階にあります。こちらはあまり知られていませんがとても静かで落ちつけるお奨めの穴場です。隣の屋上庭園を眺めながらゆっくりできます。
その他、派手なイメージが強い美術館ですが託児サービスがあったり、建設本来の目的である＜教育・普及＞もしっかり行われています。3階にある研究室や講堂ではワークショップや講演が度々開催されており、この建物の建築ツアーもあります。ワークショップやツアーの情報はHPで随時更新しているので興味のある方は要チェックです！
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| 左に並ぶ部屋が研究室 |
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| 屋上庭園には入れない、眺めるだけ |
開館時間は10時～18時（入場は17時30分まで）。会期中の毎週金曜日、土曜日は21時までオープン。遅い時間は人が少ないので静かにゆっくり鑑賞したい方にはねらい目です。
＊休館日 毎週火曜日（祝日又は振替休日に当たる場合は開館。翌平日休館。）
施設は全て展示を観なくても利用出来ます。
