【アート通信ー82:「神奈川県立近代美術館 葉山館」】

 82回目のアート通信は、「神奈川県立近代美術館 葉山館」からです。

「神奈川県立近代美術館 葉山館」正面

「神奈川県立近代美術館 葉山館」は、「神奈川県立近代美術館」「神奈川県立近代美術館 鎌倉別館」に次ぐ、3番目の美術館として2003年に開館しました。

ところで、「神奈川県立近代美術館」は、日本で最初の公立近代美術館として、1951年に鎌倉市の鶴岡八幡宮敷地内に開館しましたが、鶴岡八幡宮と神奈川県との借地契約期間満了に伴い、2016年に惜しまれつつ閉館しました。そのコレクションは、「 鎌倉別館」と「葉山館」の2館に受け継がれています。特に、野外彫刻や喫茶室の壁画は「葉山館」に移動した為、「神奈川県立近代美術館 葉山館」は当時の面影をより強く感じられる美術館となっています。

2016年に閉館した「神奈川県立近代美術館」

ちなみに、坂倉準三氏による神奈川県立近代美術館の建物は、まるで池に浮かんでいるかのような魅力があり、とても人気がありました。現在は神奈川県指定文化財に指定され、改修工事を経て鶴岡八幡宮の運営・管理の元、「鎌倉文華館  鶴岡ミュージアム」として利用されています。


イサム・ノグチ「こけし」(1951)

「神奈川県立近代美術館 葉山館」のエントラス広場では、懐かしいイサム・ノグチ氏の彫刻「こけし」が私たちを迎えてくれます!鎌倉の美術館では中庭に設置されていた子達です。

他の彫刻達にも庭園を散歩しながら出会えますよ!

便利な彫刻マップ!美術館で貰える

保田春彦「地平の幕舎」(1993)

マップ片手に美術館の周りをぐるっと周ると、豊かな自然や富士山の絶景と共に、21点の屋外彫刻に出会えます。アートだけではなく、見事な眺望を楽しめるのも嬉しいところ!

富士山の眺望はレストランからも!


盛り付けも美しい一皿

庭園の散策やレストラン「オランジュ・ブルー」は、鑑賞券がなくても利用出来ます。海の近くだけあって、美味しい魚料理は特にお薦め!

散策路からは絶景も望める

葉山館の魅力はその立地によるところも大きいでしょう。豊かな自然に恵まれた庭園を散歩しながらアートと親しんだり、絶景を堪能しながらレストランで食事をしたり、また美術館の脇道からは、海岸にも出られます。

脇道からすぐの「一色海岸」

館内は撮影禁止なので、景色の紹介の様になったしまいましたが、

葉山館では、2023年2月4日(土)より企画展:横尾忠則「瞑想の彼方」展コレクション展:「ジョルジュ・ルオーの銅版画」展を4月9日(日)まで開催! 

天気の良い日を選んで行かれてはいかがでしょう。  


一色海岸」に向かう美術館脇の道

神奈川県立近代美術館 葉山館 

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