【アート通信ー79:「静嘉堂@丸の内」】
79回目のアート通信は、10月1日に東京・丸の内にオープンした「静嘉堂@丸の内」からです。
入り口は「丸の内MY PLAZA」の1階 |
世田谷区の静嘉堂文庫美術館の展示スペースが東京・丸の内に移転し、名称も新たに「静嘉堂@丸の内」となりました。現在、「響きあう名宝ー曜変・琳派のかがやきー」展が12月18日まで開催されています。場所は重要文化財でもある明治生命館の1階です。
また、世田谷の静嘉堂文庫美術館は、ここでの展示は無くなりますが、作品・書籍の保管管理、研究閲覧の場にとして今後も機能していくとの事。
国宝『倭漢朗詠抄 大田切』(11世紀) |
静嘉堂文庫美術館のコレクションは、東洋古美術中心に絵画、彫刻、工芸、刀剣など国宝7点、重要文化財84点を含む6500点の作品と、約20万冊の古典書からなります。そのすべては、三菱第二代社長、岩崎彌之助氏(1851-1908)とその息子で三菱第四代社長、岩崎小彌太氏(1879-1945)によって集められたもの!
世界に3点しか現存しない国宝『曜変天目』(12〜13世紀) |
オープニングとなる今回の展示は、国宝7点、重要文化財10点を含むという贅沢なラインナップ。また、国宝などの指定のない作品にも素晴らしいものが多いので、充実した解説と共に、落ち着いた環境でゆっくり楽しめるでしょう。
当時の姿を残している「静嘉堂@丸の内」ロビー、ホワイエ |
それに加え、岡田信一郎氏(1883-1932)設計による建物、明治生命館(1934年竣工)も見応えがあります。国の重要文化財である建物と展示を同時に楽しめるのは嬉しいいですね。
建物の見どころは自然光が入るホワイエだけでなく、そこを囲む様に設けられた展示室も。例えば、
第2展示室にあるかつてのエレベーター |
第3展示室から第4展示室に向かうアーチ型の入り口 |
様々なオリジナルグッズが揃っているミュージアムショップもお忘れなく!中でもプレス発表会で人気だったのがこちら。
『曜変天目』5800円?! |
床の間に飾る?それとも使う?
玄関に置いて鍵入れにしたら?と誰かが言っていました。それもありかも。
あるいはジュエリー入れか・・・。
「静嘉堂@丸の内」が入る明治生命館 |
岩崎彌之助氏は元々、この丸の内の地でコレクションを公開したい、という強い希望を持っていたそうで、今回の展示室移転は、130年ごしにその念願が叶った訳ですね!
アクセス:千代田線二重橋前駅3番出口直結!
「響きあう名宝ー曜変・琳派のかがやきー」展は12月18日(日) まで。
詳しくはHPでご確認ください。静嘉堂@丸の内
*写真は全て美術館の許可を得て撮影しています。