【アート通信ー65:横尾忠則】
第65回のアート通信は、1960年代から第一線で活躍し続けている世界的芸術家、 横尾忠則氏(1936-)についてです。
東京都現代美術館のレクチャーでの横尾氏 |
グラフィックデザイナーからスタートした横尾氏は、1980年にニューヨークで開催されたピカソ展を観て即座に画業に専念する決意をします。これは彼の『画家宣言』として知られていますが、幼い頃からずっと絵を描き続けている氏は言います。
「いつ画家になったのか分からないし、まだ画家になれてないのかもしれない。」そして、「もう今は絵を描くのが苦痛で・・・、でも嫌いや描く絵がどんなものか見てやろう、と思って描いている。」と。
正直な人だなぁ〜と思います。
そんな彼の事を知るには彼の作品を観るのが一番!日本には氏の作品が常設されている美術館がなんと3つあります。
・「豊島横尾館」香川県豊島
古い民家を改修して、建築家永山裕子氏と共に作りあげられた空間に、横尾氏の世界観が展開。
・「横尾忠則現代美術館」兵庫県神戸市
氏からの寄贈・寄託によるコレクション。作品だけでなく膨大な資料も保管。
・「西脇市岡之山美術館」兵庫県西脇市(氏の生まれ故郷)
氏の陶板壁画がある。現在は地域のアーティストの紹介が主。
「横尾忠則現代美術館」のポスター |
そしてこの夏秋、東京では横尾展が3箇所で開催されています!
・「GENKYO横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」
東京都現代美術館にて 10月17日(日)まで。
「GENKYO横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」ポスター |
60年以上にわたる氏のキャリアの全てを観せる600点以上の作品による、いわば集大成とも言える展覧会。氏自らが監修。コロナ禍で制作された新作も30点以上あり、現在進行形の彼をも知る事が出来る。
・「横尾忠則:The Artists」
六本木の21_21 DESIGN SIGHT GALLERY3にて、10月17日(日)まで。
30年の間パリのカルティエ現代美術財団の展覧会に関わってきた著名人の肖像画シリーズ。財団の依頼で、氏が手掛けている139作品、日本では初めての展示。
・「YOKOO LIFE 横尾忠則の生活」
渋谷PARCOのほぼ日曜日にて、8月22日(日)まで。
「YOKOO LIFE 横尾忠則の生活」ポスター |
氏の愛用品や、いつも聞いている音楽、横尾家のカレーなど、ユニークな視点での展示紹介。氏にメッセージを送れる仕組みなども面白い。
もちろん、全て周れば、彼の全てを知る事が出来ますよ!
より詳しい横尾氏について、東京都現代美術館で開催中の「GENKYO横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」の展示内容に関しては、
をどうぞご参照下さい。
「GENKYO横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」展示風景 |