【アート通信ー64:「パビリオン・トウキョウ2021」】
64回目のアート通信は、現在開催中のアートイベント『パビリオン・トウキョウ2021』のご案内です。
藤本壮介「Cloud pavilion」(雲のパビリオン) 高輪ゲートウェイ駅改札内 |
『パビリオン・トウキョウ2021』は、“東京オリンピック・パラリンピック2020”を文化面で盛り上げる為に、2018年に公募が始まった[Tokyo Tokyo FESTIVALスペシャル13]の1つです。
世界的建築家・美術家9人の作品が東京の街に出現。作品鑑賞は全て無料で、9月5日(日)までの限定開催。今しか観られない景色に出会えます!
藤森照信 茶室「五庵」 ビクタースタジオ前 |
新国立競技場近くに突如として現れた丘のような建物、こちらは藤森照信氏による茶室「五庵」です。
藤本氏は近代建築史、都市史研究の第一人者で、東京大学名誉教授、東京都江戸東京博物館の館長でもあります。また、ユニークな研究と建築作品で知られていますが、やはりこの茶室も街中で目を引きますね。
藤森照信 茶室「五庵」内部より |
2階の茶室からは、新国立競技場が目の前に見えます!中に入るには「ワタリウム美術館」での当日予約が必要。
藤原徹平「ストリートガーデンシアター」 旧こどもの城前 |
平田晃久「GLOBAL BOWL」 国際連合大学前 |
表参道・青山付近には建築家藤原徹平氏と平田晃久氏の作品が設置されています。どちらも中に入れる作品で、中からは普段とは違う景色が見えますよ!
妹島和世「水明」浜離宮恩寵庭園内 |
浜離宮恩寵庭園内には、建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞を受賞した世界的建築家、妹島和世氏による「水明」が設置されています。よく見ると微かに水が流れており、歴史ある庭園の中で新たに生まれた水の流れは新鮮!
こちらの作品は浜離宮恩寵庭園内なので、庭園入園料が必要です。また現在はコロナ禍により、入園には事前予約が必要なので気を付けて。
真鍋大度+Rhizomatiks「"2020-2021"」 ワタリウム美術館向かい側の空地 |
特別参加のメディアアーティスト真鍋大度+Rhizomatiksの作品「"2020-2021"」は、この中でちょっと異質な存在です。
世界中が新型コロナウィルスに振り回された2020-2021、彼らの様々な企画・イベントも中止になりました。その見えない情報をニュースと共に作品化したのが、「"2020-2021"」です。お祭り気分から、一気に現実へと引き戻されます。
その他、九段下のKudan house庭園には建築家石上純也氏の「木陰雲」が、代々木公園には建築家藤本壮介氏のもう1つの作品「Cloud pavilion」(雲のパビリオン)が設置。また、渋谷区役所第二美竹分庁舎の草間彌生氏の参加型作品、「オブリタレーションルーム」へは事前予約が必要です。
予約の方法などは、公式サイトにてご確認下さい。また、鑑賞散歩に便利な公式ガイドブック(無料)は企画した「ワタリウム美術館」や各パビリオンで入手可能。
8月2日(月)からは青山の街にアートが点在する「水の波紋展2021」も始まるので、合わせて廻ると楽しいですね!