【アート通信ー55:BankART1929】

第55回目のアート通信は、「BankART1929」のご紹介です。 ‘BankART’を直訳すると‘銀行アート’となりますが、こちらは2004年にスタートした横浜市のアートプロジェクトの名称です。

歴史的建造物を生かしながらアートを発信し街の活性化を図る〉のが目的で、名称の由来は1929年に建てられた元銀行の建物を使用した事から。1929年に建てられた銀行の建物からアートを発信していくよ、という意味でしょう。

BankART1929」は、現在はNPO法人となり拠点も増え、常に興味深いアートを発信し続けていますが、今回はその中の1つBankART Station」という拠点をご紹介しましょう。場所は、なんと横浜みなとみらい線の「新高島駅」構内地下1階。

「BankART Station」の通路のような外部スペース、カッコいい!外部スペースは無料

これが面白い!通勤・通学の途中に、あるいは移動中に、買い物の合間にアート鑑賞が出来ちゃうんです。営業時間は11〜19時。本当は早朝から23時ぐらいまでオープンして欲しいところですがこのコロナ禍ですし、2019年2月に始まったばかりのスペースなので今後に期待しましょう。

「BankART Station」は通路のような外部スペースと1000平方メートルもある内部スペースからなります。内部スペースにはカフェ(現在はお休み)やショップもあり、ショップではこだわりのアート本やグッズなどが販売されています。

「BankART Station」の内部スペースは有料。カフェもある(現在は休業中)

「BankART Station」内部空間。映像作品の鑑賞は好きな椅子に座って

10月11日(日)までは「都市への挿入」川俣正展が開催されていました。


ところで、「BankART1929」にはBankART Station」の他にも、1926年築の帝蚕倉庫を復元した「BankART KAIKO」、1929年築の旧第一銀行横浜支店(一部復元)BankART Temporary」、「BankART Home」といった拠点があります。

2018年にオープンした「BankART Home」外観

Station」 KAIKO「Temporary」は企画展時のみのオープンですが、BankART Home」は11時から23時までいつもオープンしており日曜定休)、アート・建築系の本に囲まれたカフェ、またはバー、といった雰囲気のスペースです食事も出来ます。


BankART KAIKO」「BankART Temporary」では10月30日(金)から、横浜市庁舎の新旧設計者である槇文彦氏、村野藤吾氏の「M meets M-村野藤吾展・槇文彦展」が開催されます。12月27日(日)まで開催されているので、足を運んでみてはいかがでしょうか。企画展はもちろん、歴史的建造物をも同時に堪能出来ますよ!


BankART Home」が2020年の11月14日(土)で終了、との情報が入ってきました。経済的理由だそうですが残念です。


BankART1929 





 

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