【アート通信ー31:愛知県犬山市「野外民族博物館リトルワールド」】
31回目のアート通信は、愛知県犬山市にある「野外民族博物館リトルワールド」のご案内です。1983年に開館し、ドイツ・フランス・イタリアをはじめ、アフリカ、インド、韓国、ぺルーなど23か国から保存すべき建物がこちらに移築・復元されています。
北海道「アイヌの家」 |
例えば、トルコ・イスタンブールではオスマン帝国時代に建設された「イスラム学院」が復元されており、内部では授業の様子が再現されています。
「イスラム学院」 |
要所要所にこのようなパネルがある |
またゾーンごとにその地域の食べ物を提供するフードコートや、民族衣装を試着できるコーナーもあり、その土地の料理を食べて気持ちを盛り上げ、建物内で衣装を付けて写真を撮る、なんていう楽しいお遊びも出来ちゃいます。
アフリカコーナーにある民族衣装の解説館。このような衣装を試着できる! |
アフリカのフードコートでは、ワニやラクダ、ダチョウ肉などからスウィーツまで楽しめる |
アフリカコーナーではトイレもカラフルで楽しい! |
こちらは、現地の人が来日して仕上げた壁絵が楽しい南アフリカの「ンデベレ族の家」。
アフリカゾーンの「ンデベレ族の家」 |
カラフルですねぇ~。そしてこの大胆な幾何学模様はすべて定規などは使わずフリーハンドで描かれています。特徴ある色や模様は、 ‘ここに住んでいる!’ という民族の主張でもあるそうです。
「ンデベレ族の家」内部 |
この模様からキース・へリング(1958-1990)の作品を思い出しました。もしかしたら沢山いた彼のアフリカ系友人に、ンデベレ族の人もいたのかも??
敷地内は徒歩でも移動可能ですが、123万㎡の広さがありますので、一日乗り放題の周遊バスを利用すると楽です。「アフリカ~」「インド~」などのアナウンスがあるので、降りたいところでボタンを押します。
どの国の家も魅力的です。「タイ」のランナータイ地方の「ランナータイの家」は、高温多湿の季候に適合するよう高床式の家作りがなされており、日本の家との類似点を感じます。
タイの「ランナータイの家」 |
スマトラ島から移築した家はこちら。絵本に出て来そうな家です。
スマトラ島から移築した、民族「トバ・バタック」の家 |
その他も
移築された、韓国・慶尚北道の山村に1920年代に建てられた家 |
バリ島貴族・僧侶階級の家 |
など、特徴ある家がいっぱいあるので一日居ても飽きません。また、ミュージアムショップにも世界各国のレトルトパックやペーパー模型など、ここならではの物が多く必見です。名古屋市街地から来るには、バスターミナルが入っている「オアシス21」からのバス利用が便利です(約50分)。
*入場券には国宝「犬山城」との割引セット券もあります。