投稿

6月, 2015の投稿を表示しています

美術作品に解説は必要か?

イメージ
近頃考えている事の一つに、「 美術作品に解説は必要か? 」があります。 言ってしまえば、私は必要ないと思います。 美術は本来視覚に訴えるものですから、必要ないというか解説なしで伝えきれなければいけないと思います。そして、かなり詳しい解説を必要とする作品は、独りよがりに感じてしまいます。 かと言って作品を観るだけで理解するには、多少の訓練が必要かもしれません。その為、その手助けとなる解説はあってもいいと思います。手助けですから、短く分かり易く、鑑賞のヒントを伝えてもらえるとすんなり作品に入っていけるので助かります。 では、"個展の際に、作家が常駐する必要はないか?" というと、その必要はあると思います。 矛盾する様ですが、 「観てくれてありがとう。何か聞きたい事があったら何でも聞いてください。」 と声掛けする事は大事だと思います。 なぜなら、作家に会う、会って話をする、という事が出来るのはわざわざ個展を観に来た人の特権だからです。 極端な話、そこで交わされる話は作品と関係なくてもいい、出身地の事、好きな食べ物の事など・・・そんなたわいもない会話から作家への親近感が増し、また観たい、応援したい、に繋がっていくんだと思います。 それ以前に、自分の作品を観てもらいたくて発表するのですから、観に来てくれた人(たとえそれが通りがかりの人であっても)に挨拶するのは当然だと言えるでしょう。 では、作家はトークが上手でなければいけないか、というとそんな事は全くないと思います。 この話の続き、「作家にプレゼン能力は必要か?」はまた別の機会に^^。

ICCでAKI INOMATAの展示を観る

イメージ
ICC(NTTインターナショナルコミュニケーション・センター)に行ってきました。 こちらは京王新線初台駅直結のオペラシティーの4階にあります。 メディアアートの展示が行われており、基本無料です(!) メディアアートと言うとオタクっぽいとか、難しい、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、要は観て楽しむ、理解するものですから説明文を読めなくても楽しめます。 そう、国籍を超えて言語を理解出来なくても楽しめるのです。 社会のボーダーレス化が進む中、‘メディアアート’に対する注目はこれから益々高まっていくでしょう。 展示替えなどもあるので、私はちょっと時間がある時にお邪魔する様にしています。 今回は[エマージェンシーズ!025]注目アーティストの紹介に登場しているAKI INOMATAさんの「Inter-Nature Communication」を観るのが目的でした。 彼女の作品は以前より、 HAGISOや、港区ハンマーヘッドスタジオ、アンスティチュ・フランセ東京、などで拝見してとても気になっていました。 ICCではメイキング映像などもあり、より作品への理解を深める事が出来ました。 洗礼された表現でありながら分かり易い彼女の探究はとても興味深いです。 オープンスペースは定休日(月)以外いつでも観られますが[エマージェンシーズ]での彼女の作品紹介は2015年8月1日までです。 ICC:http://www.ntticc.or.jp/index_j.html

DIC川村記念美術館

イメージ
先日千葉に行く機会があったので、「DIC川村記念美術館」に寄ってみました。 ちょうどその日は現在開催中の企画展≪絵の住処≫のオープ二ングの日で、ギャラリートークでは初期から建物の設計に関わった根本浩さんや初代学芸員の方のお話も伺えて、良い時間を過ごす事が出来ました。 この美術館は広大な敷地に佇み、以前私のブログでもご案内した サン・ポール・ド・ヴァンス(マーグ財団美術館ーⅠ) の様です。 広大な庭は散策出来ます 散策路には小道も整備されています 「DIC川村記念美術館」は旧大日本インキ化学工業の創業家である川村家が収集した美術品を公開する為に1990年に、同社の研究所がある千葉県佐倉市に開館しました。 そのコレクションレベルは高く、展示の構成もそれぞれの作品をしっかり鑑賞出来る様に部屋を分けるなど工夫されています。   駅からはだいぶ離れていますが、佐倉駅から無料シャトルバスが出ています。 日本画のコーナー奥には茶室があります。(分かりにくいので注意!)  茶室はとても静かで窓から見える景色もなかなかのものです 小旅行気分で訪れてみるのもいいと思います。 DIC川村記念美術館: http://kawamura-museum.dic.co.jp/